はじめての作曲講座 七回目 ミックス EQ編

作曲講座

こんにちは、XONE STUDIOのくまひろです。

 

前回は楽曲構成を説明しましたので、今回はミックスを簡単に説明します。

ミックスとは

楽曲を聞き易くする為に、各楽器の不要な部分をカットしたり、強調したりする作業です。ジャンルや年代によってもミックスのやり方が異なりますので、好きな曲のミックスを参考にするのが一番の近道です。

まずはEQ(イコライザー)で不要な周波数をカットします。

基本的に楽曲の最低音はキック(バスドラム)かベースですので、キックとベースにはハイカット(ローパス)します。

 

なぜなら低音は高音をマスキング(隠す)からです。

 

キックやベースがハイハットやシンバルをマスキングすると、ハイハットやシンバルが聞こえるようにするためには、かなり音量を上げないといけなくなるからです。

EQには様々な種類がありますが、ミックスに使用するEQなら、4バンドタイプのEQを選ぶとミックスし易いと思います。

 

キック(バスドラム)のEQ

キックの音色によって周波数が異なりますが、キックなら6KHzあたりからハイカットしましょう。するとキックの不要な高音域が聞こえなくなる分、音量があげる事が出来ます。キックの低音部分は60~90Hzですので、強調するなら3dBほどブーストして、キックのアタック感は4~6KHz付近にありますので、3dBほどブーストしたら抜けが良いキックの音色となります。

ベースのEQ

ベースは8KHzからハイカットしましょう。8KHzから上の音はベースによって不要なので、意図的に高音域を残したい以外はカットしましょう。キックとの分離感が悪い場合は、ベースの60~90Hzをローカットしましょう。すると分離感が良くなり、お互いに聞きやすくなります。

キックとベースをハイカットをすると、ソロで聞いた場合はこもって聞こえてきますが、他の楽器とかぶるとさほど気にならないと思います。それでも気になる方はハイカットの周波数を、キックなら8KHz、ベースなら12KHzに変更すると、こもらずカット出来ると思います。

カットするとマスキング現象が抑えられますので、中高音域の音量を上げなくても聞こえるようになります。

リード楽器のEQ

キックやベースのハイカットしたら、それ以外の楽器の音を、ローカット(ハイパス)しましょう。基本的にローカットする周波数の目安は300Hzです。 300Hz付近をローカットすることで、キックやベースをマスキングしにくくなります。低音を聞かせたいパートなどは125Hzからローカットするのも手ですが、ベースやキックの音色と被る場合がありますので、要注意です。

ボーカルのEQ

ボーカルは楽曲の中で一番聞かせたいパートですので、過剰なEQは使いたくないですが、125Hz以下はローカットして、12KHz以上はハイカットしても問題ないでしょう。私の声は600Hzにピークがある為、600Hz付近をー6dBほど下げることが多いです。

ハイハットのEQ

ハイハットやシンバルなどは高音域に周波数が集中していますので、1KHz以下はローカットしても問題ないでしょう。それだけでも十分聞きやすくなると思います。でもハイハットを聞かせたいからと言って、ブーストは避けましょう。なぜならブーストしたことによって音色が変わり易いからです。

 ミックスの最大音量

最終的にマスタートラックの音量がー3dB以下で、ミックスするように心掛けましょう。0dBを目指してミックスするとその後のマスタリングに、支障が出てきます。

ミックスまで想定して各パートをレコーディングすることで、不要なEQを使わなくても良いミックスが出来ますが、はじめての作曲の場合は難しいかと思います。レコーディングの際は、あなたが一番好きな音色で録音し、その音色の原石をEQによって磨いたり、削ったりして、ミックスをし、最高の作品になるように仕上げてみてください。

 

あなたにとって、素敵なDTM生活が送れますように…。

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